Press Release

2005.8.18

  (株)ウェザーニューズ、 中国大手航空会社「中国東方航空」へサービス提供開始
  〜 台風接近時などの厳しい気象条件でも、運航パフォーマンスを最大限確保 〜

世界最大の民間気象情報会社、株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役会長兼社長:石橋博良)は、中国三大航空会社の一つである中国東方航空(所在地:中華人民共和国上海市、総裁:李豊華)と、運航支援に関する契約を締結したことを発表いたしました。締結内容は、気象情報サービスをもとにした安全性強化ならびに経済性向上のための支援を行なうもので、8月1日(月)から本格的な運用に入りました。当面は中国・日本・韓国の3国を重点的に行い、以降、アジア各国、アメリカへと対象地域を順次拡大してまいります。

このたび提供を開始するサービスは、飛行機が“安全”かつ“効率的”に運航するため、‘空港周辺’や‘飛行ルート上’の気象情報をもとにした「フライト可否の判断」「フライトプランの策定」のサポートです。従来、同航空では、飛行機が運航する際、日本の気象庁にあたる中国気象局から提供される気象情報をもとに、運航管理部門が「フライト可否の判断」や「飛行プランの策定」を行なってきました。しかし、台風発生時など、気象条件が特に厳しい状況で、安全性と経済性を追求した運航を行なうには、従来のやり方では難しい局面も多く見受けられました。

ウェザーニューズでは、最新鋭の気象予測システムにより解析された気象情報をもとに、航空気象に精通した専門スタッフがフライト判断等のサポートを行なうことで、更なる安全性強化に加え、厳しい気象状況下等における経済性向上を目指します。今回の中国東方航空へのサービス提供に際し、ウェザーニューズでは、経験豊富な航空管理者や気象予報士等の10名で特別チームを編成し、日本の千葉県幕張にあるグローバルオペレーションセンターから、ビデオカンファレンスを通じ、24時間体制で、同航空にサービスを提供します。

 

【台風接近にもルート提案で飛行可能に】 

2005716日 上海−サイパン便〜

東シナ海上空を空域とする航路便にとって、同域を通過する台風の影響により、大幅な飛行ルートの変更を余儀なくされる運航がしばしば発生します。航空会社では、近年の原油価格高騰による利益圧迫をきっかけに、今まで以上に燃費を意識した最適ルートでの飛行が求められています。

2005年7月16日、東シナ海沖での台風発生の際、ウェザーニューズでは、同航空の運航管理部門に対し、台風の影響を受ける「上海−サイパン便」に対する気象ブリーフィングを実施しました。ブリーフィングでは、離陸から着陸に至るまでの一連の気象状況の解説に加え、推奨ルートの提案をもとに飛行時に台風から受ける影響に関しての詳細説明を行ないました。結果、欠航に追い込まれる可能性があった厳しい気象条件にも拘らず、中国東方航空の便は、欠航はもとより大幅なルート変更をすることなく、台風の影響を軽微に抑える安全ルートによって目的地のサイパンに到着することができました。

 

【濃霧による着陸難でも欠航回避】

200572日 上海国際−仁川便、南京ー仁川便〜

空港は、周辺がアスファルトで敷き詰められているため、昼と夜の気温差が激しくなり、濃霧が発生しやすくなります。濃霧が発生した空港は視界不良により、場合によっては滑走路が閉鎖となるため、欠航、または、他空港への目的港変更(目的地外着陸)を余儀なくされます。欠航による損失はもとより、目的地外着陸に関しては、搭乗客の振替輸送に伴う対応などに多額の費用が発生するため、航空会社としても避けたい状況と言えます。

韓国・仁川空港は、アスファルトに覆われた空港特有の性質に加え、四方が海に囲まれた島に建造された空港であるため、特に霧が発生しやすい空港と言われています。7月2日、韓国気象庁からは、「霧晴れる見込みなし」との見解が出るほど、仁川空港は深い霧が発生していました。従来の同航空であれば、“濃霧による着陸不可で目的地外着陸”との判断を下していた状況に対し、ウェザーニューズでは、「該当便の到着時間には、完全ではないもものの視界不良は回復する」との見解をもとにブリーフィングを実施しました。結果、他社の航空便が欠航や目的地外着陸を変更するなか、同航空便は到着予定空港を替えることなく、仁川空港に着陸することができました。

 

中国東方航空の運行コントロールセンター楊季宇副総経理は、このたびの契約締結を受け、次のようにコメントしています。

中国の好況に伴い、当航空をご利用いただくお客様が年々増加しています。我々は、エアラインとしての安全性確保を、今後より一層進めていかなければなりません。また、新興エアライン誕生などによる競争激化が想定される中国航空市場において勝ち残っていくためには、運航の効率化を進め、更なる収益性の向上を目指す必要があります。これらの課題に取り組んでいくため、我々は、信頼できる運航支援サービスを提供し、かつ、確かな実績を持ったウェザーニューズをパートナーとして選びました。我々は、彼らとの強固なパートナーシップにより、中国国内はもとより、世界を代表するエアラインを目指してまいります。

今後、ウェザーニューズでは、提供航空会社120社、20年間に渡るサービス実績を通し、航空事業者が安全性の確保・経済性の向上に関するサポートを行ってまいります。

 

中国東方航空について

中国東方航空は、1988年の中国民航分割により、民航上海管理局を基盤に会社を設立。現在、上海を拠点に世界各都市へのネットワークを有する世界有数の航空会社で、日本には、成田空港をはじめ、名古屋、大阪、福岡など国内14都市へ週147便(貨物便除く)が就航。


株式会社ウェザーニューズについて

世界主要国に35の営業拠点を持つ、気象情報業界のグローバルリーディングカンパニー。海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自のピンポイント予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供。一般個人・大衆に対しては、携帯電話、CS/BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を応援する各種情報を提供している。ホームページ:http://weathernews.com

 ●報道関係お問い合わせ先
 株式会社ウェザーニューズ http://weathernews.com/
 〒261-0023 千葉市美浜区中瀬1-3 幕張テクノガーデン
  社長室IMC 広報 伊藤 増山 Tel: 043-274-5504 Fax: 043-274-3916

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