発行日 : 2008年03月24日

桜名所の見頃間近! 第六回目 桜開花予測

西・東日本で“開花”開始。全国的に前回予想より4日前後早まる。

~ 全国600箇所のさくら名所の最新状況、予測は、携帯とインターネットで確認 ~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、“桜(ソメイヨシノ)”の開花予測傾向、ならびに、各都道府県における桜の名所600箇所の開花予測の第六回目を、本日3月24日(月)に発表しました。本発表は、見頃が短い桜の開花時期を事前に知ってもらうことで、“日本の桜”を楽しんでもらうことを目的としており、より詳細な開花情報を活用してもらうため全国600ヵ所のお花見名所のきめ細かな開花予測を提供します。全国 600箇所の開花予測は、携帯電話向けサイト並びにインターネットサイトにて公開しています。

*今回の発表では、前回予想より北日本では3日〜4日、東日本・西日本で4日前後早くなっています。

2008年の開花予測(3月24日現在)

〜桜開花の時期〜

近年、桜の開花は早くなっています。過去30年間の平均と5年間の平均を比べてみても4日前後早くなっており、特に都心部でこの傾向が大きくなっています。今年の桜の開花は、過去5年の平均と比べると全国的にほぼ同じか、少し早くなっています。また昨年と比べると、ほぼ同じくらいですが、東北北部より北では早くなりそうです。


〜桜開花の時期に関わる気温傾向〜

昨年の11月後半は寒気の影響で全国的に気温が低くなりました。その後12月〜今年1月前半にかけては、気温は高めに推移しましたが、1月後半から2月まで、強い冬型の気圧配置や太平洋側では南岸低気圧による降雪などで例年より気温が低い日が多くなりました。「休眠」の期間はエリアにより異なりますが、だいたい11月の後半には全国の桜が休眠状態になります。今冬は、12月以降の気温が高めでしたが、11月後半の冷え込みや1月後半以降の寒さの影響もあり、順調に「休眠打破」が進んでいると考えられます。一方で、開花の早さを決める3月中旬からは、低気圧と高気圧が交互に通過し、気温は全国的に高く経過しました。この記録的な高温のため、桜の生長が早く進みました。ただ、3月末は、寒気の影響もあって、北日本の桜の生長が少し足踏みしたようです。今後、全国的に平年より高めの日が多くなるため、このあとも一気に開花前線は北上する見込みです。


〜前回発表との相違点〜

北日本では3日〜4日、東日本・西日本で4日前後早くなっています。開花予測を早めたのは、当初の予測よりも開花のステージが、かなり進んでいることが「桜モニター」による全国からの観察リポートによって確認されたためです。このため、前回発表よりも開花予測日を早めました。当社では、先週後半に全国で「つぼみ調査」(第3回)を実施。計3000通以上のリポートをいただき、全国の桜のつぼみの状態を調査いたしました。

携帯サイト「ウェザーニュース」(一部有料) インターネットサイト(無料)
URL:http://wni.jp URL:http://weathernews.jp/sakura/

2008年の桜開花状況 (3月24日現在)

当社では、通勤途中の桜や近所の公園の桜に目を向けてもらい、桜の様々な姿を楽しんでもらうため、桜のつぼみから葉桜になるまでを携帯電話で観察する「桜モニター」を開始しています。現在、桜モニター登録者数は1万8千人を超え、全国から観察リポートが続々届いています。これらのリポートは貴重な桜の実況データとして、天気の傾向と併せて開花予測に活用されます。この観察リポートは携帯電話サイトとインターネットサイト上にすべて公開され、サイトを利用する人は、日本中の開花状況をリアルタイムで知ることができます。



2008年の各エリアの傾向と各都道府県の桜予測

■各県の予測地点は、気象庁等他機関が予測する地点と異なる場合があります。また、昨年および5年平均開花日は、一部を除き各地点への当社独自調査によるものです。


■当社では、全国600地点の桜の名所予測を出しています。下記の情報は各都道府県一箇所の抜粋情報であり、全国600地点の詳細予測情報は当社インターネットサイト(http://weathernews.jp/sakura/)、および携帯サイト(http://wni.jp)にてご確認ください。


■表内のピンクは開花日を表しています。


地域

都道府県

地点

開花
(5〜6輪)

満開

葉桜

昨年開花

5年平均

北海道

北海道

北海道神宮

4/28

4/30

5/5

5/4

5/4

東北

青森

弘前公園

4/19

4/21

4/26

4/24

4/22

岩手

岩手公園

4/14

4/17

4/23

4/20

4/19

宮城

白石川堤

4/8

4/11

4/17

4/5

4/9

秋田

檜木内川堤

4/22

4/25

5/1

4/25

4/25

山形

霞城公園

4/13

4/16

4/22

4/14

4/15

福島

信夫山公園

4/4

4/7

4/14

4/2

4/7

関東

茨城

かみね公園

3/29

4/2

4/10

3/29

4/2

栃木

太平山

3/28

4/1

4/9

3/28

3/31

群馬

前橋公園

3/27

3/31

4/8

3/28

3/30

埼玉

大宮公園

3/23

3/27

4/4

3/23

3/25

千葉

茂原公園

3/25

3/29

4/6

3/28

3/29

東京

靖國神社

3/22

3/26

4/3

3/20

3/23

神奈川

三渓園

3/22

3/26

4/3

3/22

3/23

中部

山梨

大法師公園

3/25

3/29

4/6

3/23

3/27

新潟

県立鳥屋野潟公園

4/4

4/7

4/13

4/6

4/7

富山

松川公園

4/2

4/5

4/11

3/30

4/3

石川

兼六園

4/2

4/5

4/12

4/1

4/3

福井

足羽山公園

4/2

4/6

4/14

4/2

4/6

長野

松本城山公園

4/10

4/13

4/20

4/5

4/10

岐阜

養老公園

3/28

4/1

4/9

3/28

4/1

静岡

駿府公園

3/24

3/28

4/5

3/28

3/26

愛知

名古屋城

3/24

3/28

4/5

3/23

3/27

三重

伊勢神宮

3/29

4/2

4/10

4/1

3/31

近畿

滋賀

彦根城

4/1

4/5

4/13

4/1

4/3

京都

嵐山

3/30

4/3

4/11

4/1

4/2

大阪

大阪城公園

3/26

3/30

4/7

3/27

3/28

兵庫

姫路城

3/27

3/31

4/8

3/28

3/31

奈良

郡山城趾

3/27

3/31

4/8

3/28

3/30

和歌山

和歌山城

3/25

3/29

4/6

3/28

3/28

中国

四国

鳥取

打吹公園

4/1

4/5

4/13

3/28

3/30

島根

松江城山公園

4/1

4/5

4/13

3/28

3/29

岡山

岡山後楽園

3/28

4/1

4/10

3/28

3/29

広島

平和記念公園

3/27

4/1

4/11

3/28

3/27

山口

香山公園

3/29

4/2

4/12

3/28

3/27

徳島

眉山公園

3/29

4/2

4/11

3/28

3/30

香川

栗林公園

3/27

3/31

4/9

3/28

3/28

愛媛

城山公園

3/29

4/3

4/13

3/28

3/28

高知

高知城

3/24

3/29

4/8

3/23

3/21

九州

福岡

舞鶴公園

3/24

3/29

4/8

3/22

3/21

佐賀

神野公園

3/24

3/29

4/8

3/28

3/23

長崎

立山公園

3/24

3/29

4/8

3/28

3/24

熊本

熊本城

3/22

3/27

4/6

3/23

3/22

大分

平和市民公園

3/25

3/30

4/9

3/23

3/24

宮崎

垂水公園

3/30

4/3

4/12

3/28

3/24

鹿児島

名勝山厳園(磯庭園)

3/30

4/3

4/12

3/28

3/24

桜の開花予測について

当社では、今シーズンの桜(ソメイヨシノ)の開花予測にあたり、下記の4つの視点で独自に分析し、予測を行っています。


1.サポーターリポートの分析

当社では、桜の“つぼみ”の段階から“開花”を経て“葉桜”になるまでの過程を、全国各地の一般の方(サポーター)と共に観察する「さくらプロジェクト」の取り組みを過去4年間毎年展開しています。昨年は15,000人がプロジェクトに参加し、当社には、過去4年にも及ぶ全国のきめ細かな地点における開花情報が蓄積されています。また、今年はこれら蓄積された膨大な量の過去のデータを、地点ごとに細分化し、分析することでピンポイントにおける予測に活用しています。また、今後発表する予測に関しても、刻々と全国からリポートされる開花の実況を取り入れて予測を行います。


2.暖冬の統計データを中心に分析

桜の開花日を予測する際、過去の統計データは分析の基本データとなります。通常、30年〜50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な予測が難しくなってきました。当社では各地点の予測にあたり、気温の上昇傾向にある20年の統計データを基本として、更に30年の統計データなど数パターンを分析し開花の予測をしています。


3.開花に影響する気温の推移と予測

<休眠打破期 12月から2月前半の実況>
桜の開花に大きく影響する「休眠打破」ですが、「休眠打破」は1日の平均気温が3度〜9度くらいが、最も大きな効果があると考えています。当社では、今年はほぼ全国的に、休眠打破は順調に行われたと分析しています。ただ、冷え込みが弱かった九州南部の一部のエリアで、休眠打破の効果が薄く、開花が少し遅くなりました。


<「生長期」 今後の予測>
このあとも、日本付近は低気圧と高気圧が交互に通過する春の周期変化が続きます。ただ、周期的に変わる中でも、高気圧に覆われて晴れる日が多くなりそうです。気温は全国的に平年より高い日が続く見込みです。今後も開花へは順調に進み、桜前線は一気に北上して、昨年よりも早く咲きそうです。なお当社では、各地の「休眠打破」と気温の影響を、地域毎に独自に求めて桜の開花日を予測しています。


4.全国600箇所の桜の名所への取材データ

ウェザーニューズでは、「さくらプロジェクト」のコンテンツとして、毎年、全国の桜の名所(約600ヶ所)の紹介を桜の開花の実況と併せて提供しています。この600ヶ所へは、毎日、電話などで現地へ独自に取材を行い最新の桜の開花状況を調査、携帯サイト、インターネットサイトに更新をしています。こうした全国の桜名所スポットの過去データを分析、この度の開花予測に反映しています。


〜桜開花のメカニズム〜

桜の開花は、翌春に咲く花のもととなる芽を夏に作り、秋から冬にかけて「休眠」に入ります。花の芽は、冬の間、十分低い気温にさらされることにより、休眠から覚める「休眠打破」の状態を経て、気温の上昇とともに生長し開花に至ります。前年の12月から2月前半にかけ十分気温が下がらないと、「休眠」から覚めにくく、桜の開花は遅れがちとなります。また、2月後半以降の気温が開花までの生長に深く関り、その時の気温が高く推移すると開花は早まり、低く推移すると遅くなります。

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に32の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。