発行日 : 2008年05月20日

一般参加によるきめ細かい“気圧”観測で“雨”と“風”の解析に成功

~ “気圧”も測ることが出来る花粉観測機「ポールンロボ」を活用 ~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、この度各地で記録的豪雨をもたらすと予想されていた低気圧の情報を正確に測るため、一般の方と共に低気圧の観測を行う「ヘクトパスカルリポート」を昨日から開始しました。気象情報に密接に関わる“気圧”の動きをきめ細かく取得することで、“リアルタイム天気図”が作成でき、雨や風の“勢力”および“タイミング”を把握することが可能となります。「ヘクトパスカルリポート」には、全国の一般会員“ウェザーリポーター”650名以上が参加、さらに、花粉シーズン時に花粉症の方に協力いただき全国200箇所に設置した“気圧”も観測することが出来る花粉観測機「ポールンロボ」を活用しました。“気圧”観測の試みは、昨年、関東直撃した台風9号の際にも実施しており、その際には、台風の上陸地点や進路などの正確な情報提供が“気圧”観測により可能となりました。

ヘクトパスカルリポート

全国の一般の方と共に観測する“気圧”で最新、最速の気象情報の提供〜

昨晩から本日朝にかけ、東海から関東では、広い範囲で激しい雨が降りました。これは、日本列島の南にある台風4号の影響で、低気圧が発達し各地で激しい雨を降らせました。気象情報の提供に際しては、“気圧”変化の把握が重要な役割を果たします。“気圧”において、低下傾向が見られる際は、降雨となり、既に雨が降っていれば雨脚が強まります。一方で、上昇傾向が見られる際は、低下傾向とは逆の現象として天気が回復します。また、気圧差が大きくなれば風の強さは強まります。このように、気象現象と“気圧”には密接な関係があり、“気圧”の状況をきめ細かく把握することで、正確な気象情報の提供が可能となります。台風に関しても従来の情報より詳しい“コース”“勢力”“上陸の有無”の把握が可能となります。


■『ポールンロボ』で観測される一時間ごとの気圧情報


携帯サイト「ウェザーニュース」のサイト画面
携帯サイト「ウェザーニュース」のサイト画面

ウェザーニューズでは、よりきめ細かく、より正確な降雨情報を伝えるため、昨日から気圧に着目し、一般会員の方が“気圧”の観測を行う「ヘクトパスカルリポート」を開始しました。「ヘクトパスカルリポート」への参加者は650名を超え、計1500通以上のリポートが寄せられました。また当社が開発した花粉観測機「ポールンロボ」200台を活用し、リアルタイムで気圧観測をすることで、1時間、1hPa毎のきめ細かい“リアルタイム天気図”の作成を実施。これにより、従来の3時間更新、4hPaごとの天気図では分からなかった、新たな低気圧の存在、および細かい進路の把握が可能となりました。この低気圧を解析することで、風の強さや、降雨時間のズレを早い段階で見直すことに成功しました。今回の「ヘクトパスカルリポート」の結果は、携帯電話サイト「ウェザーニュース」にて公開しています。


ウェザーニューズでは、観測データをはじめ一人ひとりの体感データに至るまで、世界中のありとあらゆる気象データを収集し、「全く新しい価値を持つ気象サービス」の提供を目指しています。今後も、より便利な生活をサポートする気象サービスを提供するため、様々な試みを利用者と共に実施していく予定です。

携帯電話向けサイトについて

ドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話各社でサービスを利用することができる気象情報サイトです。月額105円で、天気予報を市町村単位のピンポイントで 1時間ごとにチェックできるほか、地震、台風、落雷などの「防災コンテンツ」、桜、花粉、紅葉などの「季節コンテンツ」、釣り、ゴルフなどの「レジャーコンテンツ」、雨降りアラーム、地震メールの「メールサービス」など、生活に密着した約40の様々なコンテンツを利用することができる。また、各コンテンツでは、“季節・天気を楽しむ”をテーマに、サイト利用者参加型の取り組みなども多数行っている。URL:http://wni.jp

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に32の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。