発行日 : 2008年12月02日

北海道の利用者と共に雪虫の謎を追う『雪虫大作戦2008』感測結果

雪虫の初感測から初雪までの日数は34日、昨年に比べ平均17日遅い

~ 太平洋高気圧の影響により、今年は初雪までの日数大幅増 ~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、北海道エリアの利用者と共に10月8日から11月18日の間に実施した“雪虫(ゆきむし)”を感測する試み『雪虫大作戦2008』の結果をまとめ発表しました。“雪虫”の感測は今年で2年目の試みとなり、北海道で知られる「初飛来の約1週間後に初雪が降る」の観天望気を利用者と共に検証しました。雪虫を初感測してから、昨年は平均で17日というのに対し、今年は初感測から初雪まで平均で34日後との感測結果となりました。この傾向は太平洋高気圧などの影響によるものと考えられます。

雪虫大作戦とは

雪虫大作戦は、北海道エリアで展開した試みで、利用者が“雪虫”を発見した際、携帯電話の写真機能でその姿を撮影し、見つけた場所と虫の数や大きさなどをリポートします。また同時に“初雪”を感測した際にも報告することで、天気と雪虫の発生のメカニズムを検証する試みです。これら道内各地から寄せられた多くの感測情報を分析することで、“雪虫”が目撃された期日から、どのくらいの日数で“初雪”に至るのかを解析します。

感測都市 初感測から初雪までの日数
今年 昨年
札幌 39日後 14日後
旭川 30日後 10日後
北見 31日後 3日後
函館 33日後 21日後
根室 31日後 29日後
帯広 37日後 10日後
網走 31日後 30日後
釧路 42日後 18日後
<平均> 34日後 17日後

今年の感測結果

初感測から初雪までの日数は、今年は昨年に比べ、各地で大幅に日数を要し、札幌を見ると、「14日」であった昨年を25日も上回る「39日」との結果となりました。今年の感測では、“雪虫”と“初雪”との関係性に下記の傾向があることが判明しました。


➀気温と大量発生の相関関係
雪虫の大量発生の条件は、昨年の感測で判明した「風が比較的穏やかな日」「天気が雨以外の日」であることに加え、今年の感測では、秋になり“気温が12~13℃位まで下がり、その10日程後に大量発生する”ことが新たに判明しました。
➁太平洋高気圧の影響
昨年の調査結果で、気圧の周期変化と雪虫発生に関係があることが判明しました。通常3日~1週間程度の周期変化で訪れる寒気が、今年は太平洋高気圧が、北海道で長く滞在していたため、寒気が訪れず、雪虫の大量発生後から、降雪までに平均で34日かかりました。

ウェザーニューズでは来年も引き続き、雪虫の調査を北海道の方と共に感測し、初雪と雪虫の関連を調査していくと共に、季節を楽しむ様々なコンテンツを利用者と共に展開していきます。

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に32の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。