発行日 : 2009年04月13日
第7回桜開花予測発表(最終)
~ 最新の桜情報はケータイとインターネットで随時更新中 ~
株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、本日、桜シーズン到来に向けて、北海道及び東北エリアの第七回桜開花予測(最終)を発表いたしました。開花予測の対象となった桜は、お花見所で有名な名所及び、先月の2月16日から先週までに当社に応募があった公園や学校等の桜が対象となっており、最新の開花予測日は携帯サイト、インターネットサイトにて確認することができます。開花予測にあたっては、過去5年間に一般の方から寄せられた桜の開花状況に関する膨大な“観察リポート”、先週一般の方と共に調査した“つぼみリポート”、今後の“気象状況の予測”などをもとに算出しています。本発表は、見頃が短い桜の開花時期を事前に知ってもらうことで、“日本の桜”を楽しんでもらうことを目的としています。
全国1万ヶ所の桜開花予想、及び桜の開花日申し込みは下記から確認できます。 | 携帯サイト「ウェザーニュース」 http://wni.jp |
インターネットサイト向けサイト「さくらCh」 http://weathernews.jp/sakura/ |
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~桜開花の時期~
近年、桜の開花は早くなっています。過去30年間の平均と5年間の平均を比べてみても全国的に早い傾向で、特に都心部でこの傾向が大きく、関東地方ではここ5年のうち30年間の平均より遅く咲いたことはわずか1年(2005年)しかありません。既に、開花した関東から西日本を過去5年平均と比べみると西日本ではかなり早くなっています。また関東方面は同じくらいかやや早くなりました。北陸から東北南部も過去5年平均より3日程度早くなった所が多く、今後の開花予想を見ると、東北北部や北海道は、北日本は記録的に開花が早かった昨年に比べると遅いですが、過去5年の平均と比べると2日程早い予報になっています。
~つぼみ調査による全国の桜の生長状況~
東北北部のつぼみは、ここ最近の暖かさで先週に比べて急成長していました。東北全体でみると、“先がピンクに”以上のリポートがついに半数を超え、64%に達しています。また、開花まで三日を切っている“花びらが見えた”つぼみも35%もありました。そして、まだまだつぼみが固い北海道ですが、季節の進みが感じられる報告もありました。
東北地方
前回との比較
東北地方
北部と南部の比較
北海道
前回との比較
*つぼみ調査について
当社では、先週の4月9日~11日の期間、全国の桜の生長状況を調べるため、全国の一般の方と共に“つぼみ調査”を行いました。つぼみ調査は、つぼみの状態を細かく把握することで、より精度の高い開花日を予報することができます。つぼみ調査におけるつぼみは“日当たり”、“枝”“生長度合い”などを基準に選び、7ランク別(まだ小さくて硬い、先が黄色に、先が緑に、全体が緑に、先がピンクに、頭が分かれ始めた、花びらが見えた)に写真と共に報告します。つぼみ調査は毎週定期的に行う予定で、毎週月曜日に最新の予報見解として発表していきます。
~開花に影響する気温の推移と予測~
<休眠打破期 12月から2月前半の実況>
桜の開花に大きく影響する「休眠打破」ですが、「休眠打破」は1日の平均気温が3度~9度くらいが、最も大きな効果があると考えています。今年は、ほぼ全国的に休眠打破は順調に行われていると分析しています。北日本や東日本、西日本の太平洋側で例年よりやや高めになりましたが、全国的に桜の開花に大きな影響を与えるものではないと考えています。
<「成長期」 2月後半以降の実況と予測>
2月後半以降、全般に気温は平年並みか平年より高めとなりましたが、3月上旬までは関東地方では他の地方と比べ気温があまり上がらない日がありました。3月中旬から西日本、東日本は全般に気温は高めで推移し、初夏を思わせる陽気となった所もありました。ただ、3月下旬に入ってからは真冬並みの寒気が日本の上空に入り込んだため寒の戻りとなり、桜の生長は若干足踏みしていました。このため、中四国から近畿・東海・関東にかけて、見頃まで二週間程度かかりました。その後の気温は平年並みかやや高めとなった所が多く、北陸や東北南部から北のエリアでは、開花は順調に進んでいます。この先の期間も北日本では気温は平年並みかやや高めで経過する予想です。なお、この先の気温傾向に予報と大きな差異が現れた場合には、予報よりも開花日が前後する可能性もあります。
~前回発表との相違点~
一般の方によるつぼみ調査の最新結果及び気象状況を反映させた結果、東北地方北部の開花予報日を1~2日程度早めました。北海道は今のところ想定内の生長ぶりということで、開花予報日はほぼ同じとなっていますが、道東では2日程度早くなっている所があります。
当社では、通勤途中の桜や近所の公園の桜に目を向けてもらい、桜の様々な姿を楽しんでもらうため、つぼみから葉桜になるまでの桜の様子を携帯電話で観察する「桜モニター」を開始しています。現在、桜モニター登録者数は1万5千人を超え、これらの観察リポートは貴重な桜の実況データとして、天気の傾向と併せて今後の開花予測に活用されます。この観察リポートは携帯サイトとインターネットサイト上にすべて公開され、サイトを利用する人は、日本中の開花状況をリアルタイムで知ることができます。
※各県の予測地点は、気象庁等他機関が予測する地点と異なる場合があります。また、昨年および5年平均開花日は、一部を除き各地点への当社独自調査によるものです。全国1万地点に及ぶ開花日は弊社携帯サイトにてご確認いただけます。
エリア | 都道 府県 |
スポット名 | 開花 (5~6輪) | 見頃開始 (六分咲き) |
葉桜 | 昨年開花 | 5年平均 |
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北海道 | 北海道 | 北海道神宮 | 5月1日 | 5月4日 | 5月9日 | 4月21日 | 5月3日 |
東北 | 青森 | 弘前公園 | 4月20日 | 4月23日 | 4月28日 | 4月17日 | 4月23日 |
岩手 | 岩手公園 | 4月13日 開花 |
4月16日 | 4月22日 | 4月12日 | 4月18日 | |
宮城 | 白石川堤 | 4月7日 開花 |
4月10日 | 4月16日 | 4月7日 | 4月9日 | |
秋田 | 檜木内川堤 | 4月22日 | 4月25日 | 4月30日 | 4月18日 | 4月25日 | |
山形 | 霞城公園 | 4月11日 開花 |
4月14日 | 4月20日 | 4月12日 | 4月15日 | |
福島 | 信夫山公園 | 4月6日 開花 |
4月9日 | 4月15日 | 4月6日 | 4月7日 |
当社では、今シーズンの桜(ソメイヨシノ)の開花予測にあたり、下記の4つ視点で独自に分析し予測を行っています。今回の予測では、一般の方と共に全国各地の桜開花を追う「さくらプロジェクト」により、リポートされた過去5年間の桜に関する情報を、分析することで更なる予測に活用します。
(1) サポーターリポートの分析
当社では、桜が“つぼみ”の段階から“開花”を経て“葉桜”になるまでの過程を、全国各地の一般の方(サポーター)と共に観察する「さくらプロジェクト」の取り組みを過去5年間毎年実施しています。昨年は20,000人が本プロジェクトに参加し、当社には、過去5年にも及ぶ全国のきめ細かな地点における開花情報が蓄積されています。今年はこれら蓄積された膨大な量の過去のデータを、地点ごとに細分化し、分析することでピンポイントにおける予測に活用しています。また、今後発表する予測に関しても、刻々と全国からリポートされる開花やつぼみの実況を取り入れて予測を行います。
(2) 暖冬の統計データを中心に分析
桜の開花日を予測する際、過去の統計データは分析の基本データとなります。通常、30年~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な予測が難しくなってきました。当社では各地点の予測にあたり、気温の上昇傾向にある20年の統計データを基本として、更に30年の統計データなど数パターンを分析し開花の予測をしています。
(3) 開花に影響する気温の推移と予測
桜の開花には、前年の気温傾向が大きく関わります。桜が順調に開花する条件は、前年の秋から冬にかけて十分に冷え込むこと、そして2月後半以降の暖かさが増してくることです。秋から冬にかけての冷え込みは「休眠打破」のために必要なものです。また開花を促す3月の気温が大きく影響し、3月の暖かな春の訪れが早いほど桜の生長を促されて桜の開花が早まる傾向があります。
(4) 全国600箇所の桜の名所への取材データ
ウェザーニューズでは、「さくらプロジェクト」のコンテンツとして、毎年、全国の桜の名所(約600ヶ所)の紹介を桜の開花の実況と併せて提供しています。この600ヶ所へは、毎日、電話などで現地へ独自に取材を行い最新の桜の開花状況を調査、携帯サイト、インターネットサイトに更新をしています。こうした全国の桜名所スポットの過去データを分析、この度の開花予測に反映しています。
桜の開花は、翌春に咲く花のもととなる芽を夏に作り、秋から冬にかけて「休眠」に入ります。花の芽は、冬の間、十分低い気温にさらされることにより、休眠から覚める「休眠打破」の状態を経て、気温の上昇とともに生長し開花に至ります。前年の12月から2月前半にかけ十分気温が下がらないと、「休眠」から覚めにくく、桜の開花は遅れがちとなります。また、2月後半以降の気温が開花までの成長に深く関り、その時の気温が高く推移すると開花は早まり、低く推移すると遅くなります。
世界主要国 / 地域に32の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
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