発行日 : 2009年06月25日

ウェザーニューズ 2009年台風傾向発表

今年の台風発生数は平年並みで上陸数は2~3個

~ エルニーニョ現象により発達した強い台風になる恐れあり ~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、この度、本格的な台風シーズンを前に、今シーズンの『台風傾向』についてまとめ発表しました。


現在、台風は4号まで発生しています。来月14日~20日には、各地域で梅雨シーズンが終わる見込みで、その後盛夏の到来となります。防災意識が緩むこの時期は、台風に対する防災意識を高め、そのための準備をしていかなければならない時期です。今回、ウェザーニューズでは、本格的な台風シーズンを前に、台風への防災意識を高めてもらうことを目的に、今シーズンの『台風傾向』をまとめました。


この情報は6月25日時点での情報になります。最新の台風情報は
携帯サイト:ウェザーニュース(URL : http://wni.jp)にてご確認ください。

『台風傾向』

~発生数、上陸数とも平年並みだがエルニーニョ現象の影響が現れる恐れあり~

今年これまでの台風発生数は4個と平年に比べやや少なくなっています。今年の台風1号は5月3日に発生しましたが、4月まで台風が1個も発生しなかったのは3年ぶりのことです。ただし最初の台風発生が遅かった年が必ずしも台風発生数が少ないとは限らず、今年の台風発生数も平年並みの 26個から27個と見ています。去年は8年ぶりに台風の上陸数が0個となりましたが、台風上陸数が極めて少ない状況は続かず、今年は2個から3個程度の台風上陸があると見ています。
今年の夏以降、エルニーニョ現象発生の可能性が高まっています。エルニーニョ現象が発生すると一般的には台風発生エリアの水温が低く推移するため、台風発生数は少なめと言われています。ただし、台風の勢力自体は発達して強くなる傾向があり、また太平洋高気圧の縁辺を通って北上する経路をとる台風が増えることから日本への接近、上陸数は特に減る傾向は見られません。
過去の統計から見た場合、1990年代後半以降は、台風発生数の少ない時期に当たることがあげられますが、2004年(台風上陸数が10個と過去最多となった年)のように1年に集中して現れることがあり、2004年の場合もエルニーニョ現象の影響があったと考えられることから台風の動向については油断ならない年であるということが言えます。

  • 台風発生数(予想) 26~27個くらい(平年26.7個)
  • 台風上陸数(予想) 2~3個くらい(平年2.6個)

<参考資料>

台風の発生時期[平年値]

台風の発生時期[平年値]の棒グラフ

年間平均数:台風発生数26.7個、台風接近数10.8個、台風上陸数2.6個

台風傾向の発表について

当社では、日々、長期気象予測サービスの実用化に向けて取り組みをおこなっていますが、現在の気象予測の技術水準では、予測精度の誤差が大きくなる場合があります。この度の台風の傾向発表にあたり、気象機関や長期予報の有識者の複数の見通しを元に、総合的に見解を出しています。本リリースにおける情報につきましては、発表日における最新の見解になります。今後の最新の見解は当社の携帯サイト(http://wni.jp)にてご確認ください。

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