発行日 : 2009年10月26日

小型レーダーネットワークを活用した道路管理業務における

気象リスクの軽減に関する共同研究をNEXCO西日本と開始

~ ゲリラ豪雨等気候変動に対する道路管理者との初の試み ~

株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、NEXCO 西日本(本社:大阪市北区、代表取締役会長CEO:石田 孝)と、短時間のうちに急変する局地的な集中豪雨などの気象リスクを捉え、交通規制に向けた初動対応の迅速化、高速道路利用者へのいち早い道路気象情報提供を目指し、道路管理業務における小型レーダーネットワーク「WITHレーダー」の利用技術について共同研究として取り組みます。

“強雨、突風・竜巻、豪雪など局地的な気象現象の原因となる低層の積乱雲は、従来のレーダーでは捉えることができません。また、発生から発達まで急速なため、安全性を確保するための対応をとるには、従来のレーダーを大幅に上回る短時間かつ詳細な観測が必要不可欠です。

今回の共同研究で活用する小型レーダーは、この低層の積乱雲を捉え、6秒ごとに観測が可能なため、積乱雲の捕捉を従来より15分程度早めることができます。NEXCO西日本のサービスエリア内の交通の難所をこの小型レーダーネットワークでカバーし、高速道路利用者の安全性を確保する様々な利用技術を共同で研究していくことにより、現状より30分以上早い対応体制や気象サービスの高度化を検討します。

なお、西日本エリアの小型レーダーの今後の設置は、今年度に11箇所、今後は、西日本で20箇所程度の交通の要所を観測していく予定です。

西日本地域の高速道路を運営するNEXCO西日本では、高速道路の100%の安全安心を目指した取り組みを行っていますが、全国的に突発的な気象現象が増加傾向にあることを受け、各種プロジェクトを立ち上げ防災体制の強化を進めてきました。

一方、ウェザーニューズでは、2005年より交通機関に影響を与える短時間、局地的な気象リスクを軽減することを目的に、交通機関の企業や米国オクラホマ大学などの研究機関とともに、小型レーダーネットワークを活用した技術、業務支援サービスの開発・実験を行ってきました。既に、2008年冬には急激に発達する雪、2009年夏は携帯電話の個人サポーターとともに、「WITHレーダー」を活用し、ゲリラ雷雨発生の早期捕捉に成果をあげてきました。

今回の共同研究の内容は、下記の通りです。


共同研究内容

今後、当社では、小型レーダーネットワークによる気象リスクを軽減する利用技術の研究・実用化の取り組みを、全国の交通機関の皆様とともに進めていきたいと考えております。

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に32の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。