発行日 : 2011年03月18日

速報版:全国3万7千人と記録した「東日本大震災」の実態調査結果

・津波の警報を知ったのは地震発生後、平均17分
・海岸の近くにいた46%の人は津波からの退避行動に移れず
・離れた家族や友人と最初に連絡が取れたのは地震発生後、平均3時間3分
   twitterやmixi等のソーシャルメディアを活用した人の平均は2時間3分
・7割以上の人が避難時に近所の人と“連携”

※本ニュースリリースは速報版です。詳細調査結果は、4月28日のニュースリリース(http://weathernews.com/ja/nc/press/2011/110428_2.html)をご覧ください。

3月11日、日本は国内観測史上最大の震災に見舞われました。株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)では、「ありのままの今を把握し、災害の記憶を記録する。私達が今、できる事。」を言葉に、2次災害、そして次の災害を最小限にするため、全国のサポーターの協力のもと、本災害の記録を出来るだけ多く集めています。本日発表する「東日本大震災調査」は、地震が起きた際に各エリアの人がどのような行動を取っていたのか、その真実を明らかにし、今後の当社や各防災機関が展開する減災活動の発展及び、個人が展開する自助・共助活動の輪を拡げる切っ掛けとしていく事を目的としています。なお、 今回の調査結果は、速報として3月14日(月)~16日(水)の37,279人の有効回答をまとめたものです。調査は現在も継続しており、 調査を締め切り次第、改めて調査結果をお伝えします。

津波発生の情報を確認するまでの時間

・地震発生から津波の情報を知るまでにかかった時間は、全国平均で17.0分
・海岸近くに居た人で津波情報を知るまでにかかった時間は、全国平均で16.4分
・被害が多く発生したエリアで津波情報を知るまでにかかった時間は平均23.3分

「大津波警報・津波警報・津波注意報の情報を知ったのは地震が発生した3月11日14時46分以降、何分後ですか」との質問をし、各回答の平均値を求め分析した結果、地震発生から津波の情報を知るまでにかかった時間は全国平均で17.0分になりました。また、海岸近くに居たとの回答をした方が津波情報を知るまでにかかった時間は、全国平均で16.4分でした。大津波警報が発表されており、被害が多く発生した5県(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県)の海岸近くで津波情報を知るまでにかかった時間は平均23.3分と、全国平均よりも遅かったことも明らかになりました。今回、実際の津波到達は早かったところで、地震発生から15~20分との見方もあり、上記の調査結果を見てみると、津波情報を知ってから逃げても間に合わない可能性が高いことがわかります。このことから、まずは揺れたらすぐに高台や鉄筋コンクリートの建物の高い所へ避難することが第一で、さらにその行動の早さが重要になります


津波情報の入手先

・津波情報の入手先は、震度6弱までは"テレビ"、震度6強以上は"ラジオ"

津波警報は最初に何で知りましたか?

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「津波警報は最初に何で知りましたか」との質問をし、"テレビ"、"インターネットサイト"、"携帯サイト"、"携帯メール"、"防災無線"、"ラジオ"、"新聞"、"家族や友人等の知人から"から選択してもらいました。その結果、テレビが53%と最も多く、"携帯サイト"が10%、"携帯メール"が7%と、携帯電話を活用した回答が約2割でした。一方、震度5弱から震度が大きくなるにつれ、"ラジオ"の利用が増え、震度6強以上では、約3割の方が"ラジオ"から情報を得ていることがわかりました。岩手県では、"ラジオ"の利用者が4割を超えていました。テレビや携帯電話が普及している時代においても、"ラジオ"は防災上の重要なアイテムであることを再確認しました。


津波情報を受けての行動

・津波の心配がされる中、海岸近くにいた46%の人が退避行動に移れず
・津波による被害が多く発生したエリアでは、32%の人が退避行動に移れず

「今回、大津波警報や津波警報が発表されましたが、どのような行動を取りましたか」との質問をし、海岸から近い所にいた方に対して、"日常と変わりなく行動"、"わからずひとまず待機"、"高い所に避難した"、"海岸から退いた"、"安全な場所だったのでその場で待機"、"何もしなかった"、"発表されていた事を知らなかった"、"その他"から選択してもらいました。その結果、"安全な場所だったのでその場で待機"が最も多く45%、続いて"日常と変わりなく行動"が24%、"わからずひとまず待機"が8%、"何もしなかった"が8%、"その他"が7%、"発表されていた事を知らなかった"が6%、"高い所に避難した"が2%、"海岸から退いた"が1%となりました。"日常と変わりなく行動"または、"何もしなかった"、"発表されていた事を知らなかった"、"わからずひとまず待機"と回答した方を合わせると46%になり、海の近くにいても退避行動を移ることが出来ていなかった可能性があることがわかりました。また、津波による被害が多く発生した5県(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県)の海岸近くの方の回答結果を見てみると、海の近くで大津波警報が発表されていたエリアにおいても、32%の人が正しい退避行動に移れていなく、津波情報を意識した行動が少ないことがわかりました。

揺れがおさまるまでの行動

・揺れがおさまるまで、屋内・屋外にいた人共に"とりあえず様子をみた"が最も多い結果に

「揺れがおさまるまで、どうしていましたか」(複数回答可)との質問をし、屋内にいた方に対しては、"火の始末をした"、"避難経路の確保"、"屋外に逃げた"、"近くの仲間の安全確認"、"机や椅子の下に潜った"、"とりあえず様子をみた"、"身がすくんで何も出来なかった"、"その他"から選択してもらい、屋外にいた方には、"近くの物にしがみついた"、"屋内に逃げた"、"近くの仲間の安全確認"、"とりあえず様子をみた"、"身がすくんで何も出来なかった"、"その他"から選択してもらいました。その結果、屋内にいた方は、"とりあえず様子をみた"が14,152人と最も多く、続いて"近くの仲間の安全確認"が8,613人でした。"避難経路の確保"との回答が震度3以上から増加し、震度6弱以上で少なくなりました。また、震度6弱以上で"屋外に逃げる"との回答が多くなっています。避難訓練で実施する"机や椅子の下に潜った"との回答は全体の1割程度に止まりました。屋外にいた方の回答を見てみると、"とりあえず様子をみた"との回答が最も多く4,637人で、震度7でも3割の方が様子を見ていたようです。また、次に多かった"近くの仲間の安全確認"は1,843人で、5弱以上から増える傾向にあることがわかりました。さらに、屋内に比べ、屋外にいた方の方が、"身がすくんで何も出来なかった"との割合が多い傾向にありました。

揺れがおさまるまでどうしていましたか?屋内 揺れがおさまるまでどうしていましたか?屋外

揺れがおさまるまでの行動に対する自己評価

・揺れがおさまるまでの行動、2人に1人以上の人が"うまく出来た"

揺れがおさまるまでの行動はうまく出来ましたか?

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「揺れがおさまるまでの行動はうまく出来ましたか」との質問をし、"とてもうまく出来た"、"まぁまぁうまく出来た"、"あまりうまく出来なかった"、"分からない"から選択してもらいました。その結果、"とてもうまく出来た"が10%、"まぁまぁうまく出来た"が43%、"あまりうまく出来なかった"23%、"分からない"が24%となり、"とてもうまく出来た"と"まぁまぁうまく出来た"を合わせると、2人に1人以上が自らの行動に対し、"うまく出来た"と評価していることがわかりました。この結果を男女別に見てみると、"とてもうまく出来た"または"まぁまぁうまく出来た"との回答が、女性が48%に対して男性が60%と、男性の方が自らの行動への評価が高いことがわかりました。さらに、年代別に見てみると、60代以上は66%の方が"とてもうまく出来た"または"まぁまぁうまく出来た"と回答しており、他の年代に比べて高い傾向にあることがわかりました。


災害に関する情報の入手先

・災害情報の入手先はテレビ、携帯サイトが多い結果に
・被害が大きいエリアではラジオの利用率が高め

災害に関する情報は主にどこから入手していましたか?

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「災害に関する情報は主にどこから入手していましたか」(複数回答可)との質問をし、"テレビ"、"インターネットサイト"、"携帯サイト"、"ラジオ"、"新聞"、"家族や友人等の知人から"から選択してもらいました。その結果、"テレビ"が28,533人で最も多く、続いて"携帯サイト"が19,787人でした。ただ、震度6強以上では、"ラジオ"の利用者が3割を超え、"家族や友人等の知人から"情報を得る人も1割を超えました。強い地震が発生し、被害が大きいところほど電気が通らず、また、通信状況が悪いため"ラジオ"の利用率が高まり、重要なアイテムとなったようです。


被災後、最初に家族や友人との連絡をした手段とその時間について

・家族や友人と連絡が取れた時間の全国平均は3時間3分
・公衆電話"の全国平均は3時間55分
・"固定電話"の全国平均は3時間35分
・"携帯電話"の全国平均は3時間45分
・"携帯メール"の全国平均は3時間9分
・"インターネットメール"の全国平均は3時間16分
・"災害用伝言板"の全国平均は3時間39分
・"Twitterやmixi、Facebook等のサイト"の全国平均は2時間3分

地震が発生した3月11日14時46分以降、離れた家族や友人と最初に連絡が取れたのはどのくらい後ですか」との質問をし、各回答の平均値を求め分析した結果、全国平均は3時間3分になりました。また、連絡手段を"公衆電話"、"固定電話"、"携帯電話"、"携帯メール"、"インターネットメール"、"災害用伝言板"、"Twitterやmixi、Facebook等のサイト"から選択してもらい、それぞれの通信網で最初に連絡が取れるまでにどれくらいの時間を有したのかを調査しました。その結果、"公衆電話"が全国平均で3時間55分、"固定電話"が3時間35分、"携帯電話"が3時間45分、"携帯メール"が3時間9分、"インターネットメール"が3時間16分、"災害用伝言板"が3時間39分、"Twitterやmixi、Facebook等のサイト"が2時間3分となり、個人が気軽に情報発信出来るSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による連絡は、これまでの通信手段よりも1時間以上早いという結果がわかりました。今回、家族への連絡を取る手段である携帯電話や公衆電話などの通信インフラが使えなくなった中、Twitter、mixi、facebookなどSNSユーザーは、9割以上の方が有用であったと答えています。また、今回の調査を通じて送られてきた災害エピソードを見ると、避難時においても、SNSを利用しながら、友人や知り合いなどの安否情報を始め、避難所情報や交通情報など、それぞれの減災活動に役立てている例が目立ちました。

被災時におけるコミュニケーション

・被災時における情報発信回数の全国平均は16.6回
・SNSで連絡した回数は、他の通信手段より多く20.5回

「今回の被災を通じ、家族や友人とコミュニケーションした内容はどんなものでしたか」(複数回答可)との質問をし、"自分を含め家族の安否連絡"、"周りの被災状況"、"テレビやネットのニュース情報"、"避難所や施設の開放情報"、"交通情報"、"その他"、"特に誰にも連絡を取らなかった"から選択してもらいました。その結果、"自分を含め家族の安否連絡"が最も多く33,400人、"周りの被災状況"が21,111人で、安否の確認、周りの被災状況をコミュニケーションしたとの回答の割合が多い傾向がありました。また、これらの情報発信の回数を調査するため、「発生から24時間、上記の情報発信を合計で何回くらい行いましたか」との質問をし、"0~2回"、"3~5回"、"6~9回"、"10回~20回未満"、"20回~30回未満"、"30回~50回未満"、"50回以上"から選択してもらいました。その結果、全国平均は16.6回、震度5強以上の平均は19.7回となり、地震の揺れが大きいところほど、情報の発信回数が多い傾向にありました。Twitter、mixi、facebookなどのSNSを利用した人の平均は20.5回で、他の通信手段より多くの情報を発信していたこともわかりました。SNSを利用した情報発信は、今回の調査でどの通信手段よりも早かったことがわかっており、発信する回数も他の手段に比べて多くなったのかもしれません。

被災時の悩み事

・被災時での一番の悩みは"交通機関のマヒ"
・被害が大きいエリアほど、ライフラインへの影響に悩む結果に

困ったこと、あるいは現在も困っていることは何ですか?

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「困った事、あるいは、現在も困っている事は何ですか」(複数回答可)との質問をし、"家族の安否確認が取れなかった"、"災害情報の入手が出来なかった"、"交通機関のマヒ"、"停電"、"断水"、"ガスが止まった"、"火災"、"逃げられなかった"、"食料の調達"、"寒さ対策"、"特になし"から回答してもらいました。その結果、"交通機関のマヒ"が最も多く18,496人、続いて"停電"が10,952人、"家族の安否確認が取れなかった"が7,364人でした。この結果を震度別に見てみると、"交通機関のマヒ"よりも"食料の調達"や"停電"、"断水"、"ガスが止まった"などのライフラインへの影響に悩んでいる方が多くなりました。特に6弱以上からは"断水"との回答が急増しました。


日ごろの備えについて

・日ごろの備えておくべきものは"防災グッズ/非常食の準備"が最も多い結果に

ぜひ備えておかなければいけなかったと思うことは?

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「ぜひ備えておかなければいけなかったと思う事は」(複数回答可)との質問をし、"防災グッズ/非常食の準備"、"家族の連絡手段/集合場所の確認"、"近所の人との連携"、"TwitterやmixiやFacebook等のサイトの活用"、"長い距離を歩ける靴の準備"、"会社から自宅までの地図の把握"、"避難所の確認"、"その他"から選択してもらいました。その結果、"防災グッズ/非常食の準備"が最も多く、30,456人、"家族の連絡手段/集合場所の確認"が23,880人、"避難所の確認"が14,345人でした。災害時に備え、日ごろから準備しておく必要があると言われている基本的な物事ですが、その重要性を多くの方が再認識したようです。


避難時における周辺地域の人との連携について

・避難時、全国の7割が周辺の人と"連携が取れた"

避難時に周囲との連携はどうでしたか?'

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「避難時(緊急時)に近所の人や周りにいた方との連携はどうでしたか」との質問をし、"励まし合い助け合う事が出来た"、"まあまあ連携出来た"、"慌ててしまい、うまく連携が取れなかった"、"一人でいて連携は取れなかった"から選択してもらいました。その結果、"励まし合い助け合う事が出来た"が31%、"まあまあ連携出来た"が39%となり、全体の7割が周辺の方との連携が取れ、自らを助ける自助だけでなく、周辺の方と共に助け合う共助が出来ていたことがわかりました。また、"慌ててしまい、うまく連携が取れなかった"が7%、"一人でいて連携は取れなかった"が23%でした。


東日本大震災支援に関する活動

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に29の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。